電話越しでアポを取り付けるまでのコミュニケーションを行うテレアポは、まだ信頼関係を構築できていない相手であることがほとんどのため苦手意識を持つ担当者も多いでしょう。
この記事では、テレアポのコツと架電でのアプローチに限界を感じたときの対処法についてお伝えします。
もくじ
テレアポを成功させるための10の心得
テレアポは新規開拓の手段として長く活用されてきた営業方法の一つです。
架電によりターゲットの顧客とのタッチポイントを自ら作れる反面、テレアポならではの難しさを感じる担当者も多いのではないでしょうか。
相手の顔が見えず、信頼関係もまだ出来ていない中で会話を進めなければなりませんし、ニーズをいち早く察知して、自社に興味を持ってもらうきっかけを作る必要があります。また、リモート勤務などで担当者と電話が繋がらない、なかなかキーマンと繋げてもらえないなど、悩みは尽きません。
そのような課題を少しでも解消するべく、まずはテレアポを成功させるために心がけたい心得を10項目に分けてお伝えします。
[1] 事前調査をしておく
事前に顧客情報を調べておくことで、テンプレのような営業トークを脱し、切られない・印象に残るテレアポが出来るようになります。
何を調査したらいいか分からない方は下記を参考にしてみてください。
・クライアントのウェブサイト・運営メディア
クライアントのコーポレートサイトはもちろん、可能であれば運営しているメディア、SNS、他社の掲載媒体(ニュースやPR記事など)なども見てみるといいでしょう。
・クライアント企業の業界動向と最新ニュース
最新ニュースを調べておくことで、クライアントの課題感が見えてきたり、会話の中で情報提供できたりと、信頼獲得のきっかけに繋がります。
・アタック先の担当者プロフィール(調べて分かる場合)
アタック先の企業がオープンな場合、中小企業の経営者にアタックする場合などは相手のプロフィールが分かることがあります。
数多くの営業電話に対応している担当者の場合、いかにも「営業トーク」というような内容だと印象に残らず早々に切り上げられてしまうかもしれません。相手とあなたの共通項や趣味などのネタを会話に出すことで「話を聞いてみても良いかな」と相手の心をオープンにするきっかけになり、実際にアポに繋げられた担当者もいます。
[2]「断られる」が基本/全員からアポを取らなくてOK
「何度も電話をかけているのに、断られ続けてしまっている…。」
「受付でシャットアウトされてしまい、アプローチしたい担当者につながらない…。」など、なかなかアポが取れずにやきもきしてしまうシチュエーションもあるかと思います。
ですが、反対の立場に立って考えてみるとどうでしょう。
自社に同じような営業電話がかかってきた場合、ほとんどのパターンは上司まで通さずに電話を切ってしまうことも多いのではないでしょうか。そして「決裁権を持つ人間が興味を持ちそうな内容」だと判断した場合のみ、(かなりの低確率で)取り次ぐのではないでしょうか。
あなたやあなたの同僚・部下がかける営業電話がアポに取り付けられるか否かも、その確率と同じです。むしろ、その低確率の中でアポを取れるのは実力と運が伴った結果です。
「なかなかアポが取れない」と自分を卑下する必要は全くありませんので、リフレッシュをしつつ次の架電に移りましょう。
[3]話し方・挨拶をきちんとする
テレアポの難しさは、相手の顔や雰囲気が見えないことです。電話越しに相手の心を開くことは、そう簡単なことではありません。
- 挨拶・名乗りを丁寧に
- 落ち着いたトーンでハキハキと話す
- 早口になりすぎない
- 結論から話す
上記のように話し方の細部まで気を配りましょう。これらはいずれも才能や適性を問わず、努力すれば身につくものです。
改善点が見つからない場合は、自身の音声を録音し、話し方の癖を探してみると良いかもしれません。
[4] 説明はシンプルかつ要点は抑えて
仕事でもプライベートでも、営業を受けたときに「今忙しいのに、手短にしてほしい…」と感じたことは、多くの方が一度はあるのではないでしょうか。
そもそも営業電話とは疎まれやすいものです。
相手に「続きを聞きたい」と思ってもらえるように、1回1回のチャンスを無駄にしないためにも、相手の興味を引き出せる理解のしやすい伝え方を心がけましょう。
「続きを聞きたい」と思わせるコツ
・相手にとってのメリットを簡潔に伝える
・相手が興味を持った時だけ詳しく説明する
上記を意識し、シンプルかつ要点を抑えた話し方を日ごろから鍛えておくと良いでしょう。
[5]質問&仮説ベースを意識する
「弊社の〇〇は、こんなメリットがあって…他社サービスと比較してもこうで…」というような、いかにもセールス感のあるトークの需要は、テレアポにおいては「無い」と認識して問題ありません。
相手をリサーチして、課題について仮説を用意した上でヒアリングを行い、興味を引く話し方を心がけましょう。流れとしては以下の通りです。
1. 相手が抱えていそうな課題を投げかける
2. 相手の返答を聴く
3. 自社のサービスがその課題を解決できる旨を伝える
4. 相手が興味を持った場合、アポの提案
注意点として、相手に投げかける課題は「自社が解決できる課題」であることが前提です。
例えば、IT/Webの人材派遣サービスを売りたい場合、「スキルの高いエンジニアやデザイナーの採用にお困りではありませんか。」のように、自社が提供できる価値に繋がる課題を投げかけます。そこで「いいえ」という返答が来るのであれば、現時点では自社サービスのニーズが無い可能性があるので、また時期を改めた方が良いかもしれません。
また、相手は自社の商品に興味がある段階でもなく、必要性も分かっていません。「自社のサービスは貴社に必要です!」と決めつけてしまう表現は避け、相手のニーズは何か探りつつ会話を進めましょう。
ヒアリングの仕方がいまいち分からない、という場合はロープレで予行練習をしておくと安心です。
[6]顧客によってトークスクリプトをアレンジ
相手の業種業界、担当する業務内容によって欲しい情報や刺さるフレーズは異なります。そのため、顧客によってトークスクリプトをアレンジすることでよりテレアポ成功率を上げられるでしょう。
[7] 「YES」が前提の提案を
例えば、「ご都合の合う日にお時間頂けますか。」だと相手は断りやすく、アポに繋がる可能性は下がりやすいです。
「来週の水曜日か木曜日の〇時以降ですと、どちらがご都合よろしいでしょうか?」のように、「YESが前提」の提案にし選択肢も用意することで、相手は考える手間が省けて前向きな返答をしやすくなります。
このように、相手が前向きになりやすい話し方を心がけましょう。
[8]架電のタイミングを工夫する
顧客の業種や働き方、担当者のスケジュールの立て方により電話が繋がりやすい時間帯は異なります。
お昼時の11:00~14:00あたりは多くの業種において不在の可能性が高いかもしれませんが、アタック先が個人の場合や、ランチタイムに客数が減りやすい小売店への営業の場合は、反対に電話が繋がりやすい可能性もあります。
曜日も含めてタイミングを工夫し、相手が電話を取りやすい時間帯を見つけましょう。
[9]導入事例の紹介
そのクライアントの業種・業態に類似した企業の導入事例を紹介することでイメージがわきやすくなります。その導入事例ではどんな課題をなぜ解決できたのかも語れるようにしておきましょう。
[10]リスト作成時点でセグメント分けする
リスト作成から担当している場合、業界別に分けるなどアタック先のセグメント分けをしましょう。
「建設業界」と「IT業界」では刺さる内容が違いますし、「大企業」か「中小企業」かにより課題の性質は変わります。顧客のセグメントに合わせたアプローチができると、効果的な営業活動に繋がります。
顧客先に電話が繋がらないときは?
では、アタック先に電話が繋がらない際にはどのように対処すればいいのでしょうか。
相手がリモート勤務の場合
担当者の出社日を確認し、教えてもらえた場合には日を改めましょう。
「ずっとリモート」という場合は、資料や提案内容はどこにお送りしたら良いか電話口の相手に聞いてみましょう。
何度かけても担当者不在の場合
電話口の相手が担当者に繋がないようにあえて断っていたり、電話営業に対してあまり肯定的ではなかったりと、そもそも電話でのアプローチに向いていないクライアントの可能性があります。
もし断られた場合、まずは自社のサービス資料や提案内容を送る手段があるか確認しましょう。可能であれば電話口の担当者の名前とメールアドレスなど資料送付ができる連絡先を押さえておきます。
なかなかアポが取れない場合
なかなかアポが取れない場合、新規開拓のアプローチ方法を複数持っておくと良いでしょう。
メールでのアプローチ
既にアタック先のリストとしてメールアドレスを知っている場合や、相手の連絡先が開示されている場合はメールでのアプローチもやってみましょう。
履歴が残るので、過去にどんな内容でアタックしたのか振り返れるのはメリットです。可能であればMAのような相手の開封率やアクションを計測できるツールを使います。
問い合わせフォームからの営業
アタックしたい企業の問い合わせフォームからメッセージを送付する方法です。
定型文を用意しておけば、各企業へ送るだけのシンプルな作業になるため、アルバイトやクラウドソーシング等に対応を依頼することもできます。単純作業を外注することで、営業は反応のあった企業への提案に集中できるようになります。
電話~そのままオンライン商談
電話で話していて、「この場で資料共有が出来れば、きっと興味を持ってもらえるのに…。」と思ったことはないでしょうか。
通常、資料を見てもらうにはメールアドレスへの送付やWeb会議ツールでの画面共有などが必要になります。ですが、ブラウザ上で利用できるオンライン商談ツールを利用すると、電話をしながら相手にツールの名前を検索してもらい、そのサイト上のトークルームにてオンライン会議を始めることが出来ます。
「別日にアポを約束するほどではないけれど、資料自体には興味がある」という顧客のニーズにその場で応え、関心度が高いうちに提案へ移せる可能性もあるため、おすすめです。
まとめ
テレアポは、営業活動の中でも体力・精神力ともに試される業務です。
この記事でご紹介した心得とコツを活かし、顧客に合わせたアプローチで新規契約受注に繋げましょう。
架電からそのままオンライン商談に繋げることで、相手の興味関心度合いが高い状態でそのままアポ化も可能です。気になる方は、弊社でもオンライン商談ツールを提供しておりますので、無料のダウンロード資料をご覧ください。